探偵を騙る業者による詐欺行為の内容とその手口
探偵を騙る悪徳業者による詐欺の内容と手口。詐欺に遭わないための対策とは
「探偵事務所」はいなくなった大切な人を探してくれたり、不倫の証拠をつきとめてくれたりする、相談者にとっては有難い存在です。ですが、中には探偵事務所を名乗りながらも、実態は詐欺行為を繰り返している反社会的な団体である場合もあります。
今回は、そういった「エセ探偵事務所」の詐欺被害に合わないようにするために、探偵事務所を名乗って行われる詐欺行為についてご説明します。
間違った探偵事務所に依頼し、トラブルを拡大してしまわないように、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
探偵事務所による詐欺行為の手口にはどのようなものがある?
実際に、探偵事務所を名乗る詐欺にはどういったものがあるのか、を見ていきましょう。詐欺行為の手口 @ 偽探偵事務所による「詐欺被害救済」
現在もっとも深刻化している詐欺は、「詐欺被害にあわれた方を救済します」と言う詐欺です。今回はこの詐欺行為について説明していきます。
たとえばあなたが、俗に言う、ワンクリック詐欺(アダルトサイトなどをワンクリック利用料を請求される詐欺)にあい、高額請求をされ、支払ってしまったとします。
支払いが終わった段階で、「詐欺だった!」と気が付いても時すでに遅く、お金は返ってきません。
悔しい想いをしているときに、ふいに探偵事務所から電話がかかってきます。
「ワンクリック詐欺で被害にあった〇万円、取り返したくありませんか?」と。
「あの◯万円が返ってくるなら依頼しよう!」と探偵事務所と契約しても、ワンクリック詐欺で支払ったお金は戻ってきません。
なぜなら、探偵事務所は、「不当請求を解決するための法的権限」を持っていないからです。探偵事務所は、尾行や聞き込みにより、架空請求の請求先の企業の調査や元締めなどを明らかにできるかもしれません。ですが、できるのはここまでです。
法律により、探偵業務の範囲は定められています。
架空請求を取り返すことなどできないのです。
詐欺探偵もそのあたりのことは充分理解していますから、契約書にも「架空請求で支払った金額を取り戻します」とは明記していません。
「サイト運営会社の調査をします」などと記載しておき、いざとなったときにいくらでも言い逃れできるように周到に準備しているのです。
そもそも、なぜあなたが架空請求に応じたということが外部に漏れていると思いますか?
それは、架空請求を行うような法的にアウトな団体・企業は、別の違法の団体と繋がっている可能性が高いからです。「あなたが架空請求に応じた」という情報が外部の違法な業者にバレると、その業者は「もっと搾り取ってやろう」と近づいてきます。
ですから、「架空請求された金額を取り戻しませんか?」と見ず知らずに人にいきなり打診された場合は、まずは疑ってかかりましょう。
また、あなた自身が、架空請求を取り戻したいと思い、ネットなどで検索していたとき、探偵事務所にヒットしたとしても、絶対に連絡を取らないようにしてください。
先ほど申し上げた通り、探偵には架空請求されたお金を取り戻す権限はありません。
偽探偵事務所の詐欺に引っかからないための対策
次に、違法な探偵事務所・偽探偵事務所の功名な詐欺の手口にひっかからないための対策を説明します。大切なことは、「詐欺被害の救済」「架空請求されたお金を取り戻す」ことは探偵事務所では行えないということです。そういったできもしないことを出来るとほのめかして近づいてくる探偵事務所には要注意です。
また、ご自身が何らかの事情で探偵に依頼したいと思った場合は、必ず公安委員会に届出を出さなければなりません。
きちん届けけ出ている探偵事務所には、探偵業届出証明書が発行されます。
届出がきちんと出ているかどうかは、「探偵業届出番号」があるかどうかで確認できます。探偵事務所のホームページなどで、事前に確認しましょう。
合わせて、「行政処分」されていない探偵事務所であるかも確認が必要です。
行政処分とは、例えば未届で不法に探偵業を行っていた場合などに下される処分のことです。
過去に行政処分を受けている探偵事務所には、依頼しない方が無難でしょう。
下記から過去3年間に行政処分を受けたことがある探偵事務所の名前が確認できます。
探偵業法に基づく行政処分
偽探偵事務所の詐欺被害にあってしまったら?
いくら気を付けていても、悪質な偽探偵事務所による詐欺被害に合ってしまう可能性はあります。被害に合ってしまった場合は、すぐに対策をとりましょう。探偵の詐欺被害に合ってしまった場合の対策
- 最寄りの警察署に連絡する
- ♯9110に連絡する
- 国民生活センターに連絡する
- 消費者ホットライン188に連絡する
@〜C、どこでも大丈夫なので、速やかに連絡しましょう。
大切なのは、公的機関に速やかに相談するということです。
「架空請求にあってしまったうえに、さらに騙されるなんて恥ずかしい」
という気持ちもあるかもしれませんが、公的機関に報告しておかなければ、被害はさらに広がってしまう可能性が出てきます。
詐欺被害に合わないように、「架空請求のお金を取り戻す」などはは探偵事務所はできない!していたら違法である、ということをしっかりと覚えておきましょう。
また、被害に合ってしまった場合は、速やかに公的機関に報告しましょう。
この記事に関連する記事