携帯から見つかる浮気の証拠とは
激増している携帯チェックからの「浮気バレ」!
「浮気の証拠をとりたいので、携帯のチェック方法を教えてください」という質問が届いています。
やはり携帯を見て浮気に気づくことは多いのですか?
浮気が携帯から発覚するケースは、最近とても増えてきています。
iPhone・Androidなどのスマホ、そしてガラケーは誰でも持っていますからね。
でも、浮気チェックが携帯から簡単にできてしまうと、探偵の仕事は減ったりしていませんか?
いいえ。
逆に、携帯から浮気がわかりやすくなったことで、探偵への依頼は増える傾向にあります。
それはどういうことですか?
ネットなどに誤解が広がっているようですが、
パートナーの携帯を覗いて得られるのは「浮気をしている確証」と「浮気の間接的な証拠」だけです。
決して携帯チェックは万能ではなく、決定的な証拠を入手するためには、プロの調査能力が必要になってくる場合が多々あります。
なるほど。
離婚裁判や調停で有利になるには、直接の証拠が必要と言われていますよね。
浮気しているとわかれば良い人、問い詰めることだけが目的の人なら、
探偵に頼らず徹底的に自分で携帯チェックするのも否定しません。
ただ、ここにも意外と知られていませんが、大きな落とし穴があります。
なにか問題があるのですか?
携帯をチェックする行為そのものが、やり方によっては「不正アクセス禁止法」に違反してしまう場合があります。
パートナーの携帯チェックは、どこまでがセーフ?
法律に触れてしまう携帯チェックにはどんなケースがありますか?
たとえば他人のSNSアカウントに、勝手にログインすると違法行為になります。
夫婦や恋人の間柄であってもNGです。
かなりの行動が制限されそうですね。
もう少し具体的にいえば、「パートナーの携帯を勝手に使ってSNSにログインする」
「その目的のためにSNSのパスワードを盗む・聞き出す」などが挙げられます。
LINE、Twitter、フェイスブックなどのSNSに限らず、メールソフトも該当します。携帯かパソコンかも関係なく、
インターネット回線を使ったサービス全般が含まれると考えてください。
そういえば「ゲス不倫」で有名になった芸能人の一件も、たしかLINEのやりとりが流出したんでしたね?
あの件ではiPhoneのクローンを作成し、そこからLINEの会話を抜き取っていたと言われています。
もし本当にクローン携帯を作っていたなら、
不正アクセス禁止法に違反している可能性はあります。
あまり詳しいことは言えませんが、
クローン作成時にアクセスするクラウドサービスも、インターネット回線を利用していますので。
では、法律に違反しない携帯チェックはどんな方法がありますか?
たとえば「携帯に保存されている写真や動画を見る」
「携帯にダウンロードされたSNSのやりとりを読む」「携帯の本体をロック解除する」などは、
インターネットを介さないので、不正アクセス禁止法には直接抵触しないといえます。
また、スマホの盗難防止アプリを浮気調査に転用して、GPSで行動追跡をする方法も知られています。
携帯チェックで浮気の兆候を見つけたら、どうすればいいですか?
証拠の確保、つまりきちんとデータ保存やプリントアウトしておくのが最優先です。
スマホにはたいていデータのバックアップ機能がありますので、活用しても良いでしょう。
データ保存や印刷の方法がわからない場合、画面を写真撮影しておくなど別の手段を考える必要があります。
いずれにしても相手に気づかれないよう注意してください。
気づかれると、どんなデメリットがありますか?
携帯のロックを厳重にされたり、浮気相手との連絡手段を変更されたり、警戒心が強まって尾行しにくくなったり、良いことは1つもありません。
携帯をチェックするにも注意が必要なのですね。
特に最近は、携帯ののぞき見を監視するアプリも出回っています。
パスワード解除に失敗すると、携帯の前面カメラが作動し、
その瞬間に操作している人間の顔写真を撮影する機能があります。
こうしたアプリの存在も頭に入れておくと良いでしょう。
携帯から入手した浮気データの証拠能力は?
できるだけ法律に違反しないよう、相手に気づかれないよう浮気の確証を得たとして、実際どこまで証拠として認められますか?
慰謝料請求や離婚裁判まで考えるなら、携帯チェックだけでは十分な浮気の証拠とは言えません。
最初のほうでも間接的な証拠にしかならない、と話しておられましたね。では直接の証拠とはどんなものですか?
浮気の証拠とは「当人と浮気相手とが肉体関係にあること」、さらに可能なら「その関係が複数回にわたり継続していること」も立証できればベストです。
肉体関係は、いわゆる「ハメ撮り写真」が携帯に入っていれば証明できませんか?
携帯チェックで得られる情報としては有用な部類に入りますが、完璧な証拠といえるかどうかは微妙です。
基本的にデジタルデータは加工が簡単なので、浮気の証拠として認められにくい傾向があります。
裸でベッドにいる写真を突きつけたとして「片方の顔しか写っていないじゃないか」「お前と結婚する前に撮影したんだよ」
「写真を加工したんだろ」「撮影日時を勝手に改ざんしただろう」「ホテルは行ったけど一度きりだった」
など、相手から言い逃れされる余地は無数に残っています。
プロと連携して上手な浮気対策を
ただ単に浮気を認めさせたい、二度と浮気しないよう約束させたいだけなら、携帯チェックした証拠を見せるだけで大丈夫ですか?
それも探偵としての経験上、おすすめはできません。
なぜでしょうか?
LINEのやりとりなどをパートナーに見せて、その場は浮気を認めたとしても、後から「あれは浮気じゃなかった」などと前言撤回するケースが非常に多いからです。
たしかに浮気を後から否定したり、懲りずに同じ相手と浮気再開したりなどは、よく聞く話ですね。
そういうひどい裏切りを受けたら、今度こそ離婚しよう、浮気相手にも慰謝料請求しようと考えが変わることもあるでしょう。
しかし最初に不完全ながら証拠を突きつけていますから、相手は以前よりも用心深くなるはずです。
携帯をチェックしても、浮気の証拠が出てこなくなりますね。
それだけではありません。警戒されてしまえば、プロの探偵に依頼しても尾行や撮影の難易度が上がってしまうおそれがあります。
そんなに相手の行動が変わるものですか?
たとえば浮気デート中も周囲をみまわす、尾行者を撒く行動をする、 途中でタクシーを乗り捨てる、ラブホテルへ2人がタイミングをずらして出入りするようになる……など、 人によりますがいろいろな警戒行動をとるようになります。
だから携帯チェックだけで行動してしまうのはオススメしないのですね。
推奨したいのは、まず携帯チェックで浮気の兆候を見つけ、
間接的な証拠を入手しておくこと。
そこから探偵、弁護士と連携しながら、
完全な証拠固めをする、という二段構えの動き方です。
お互いに連携するということですか。
そうです。普通の人は探偵と同じレベルで尾行も撮影もできませんが、
パートナーの生活を一番身近で監視することができます。
お互いが得意な分野を担当して、浮気に対抗していくという形が1つの理想だと思います。