離婚率の高い都道府県ランキング!
離婚率の高い都道府県ランキング! 圧倒的1位は?
近年、離婚は珍しいことではなくなりました。
3組に1組の夫婦は離婚する、なんて言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
果たして、離婚率はそんなに高いものなのでしょうか?
今回は総務省統計局が公表している、最新版の離婚率を参照しながら、離婚率について概観してみたいと思います。
婚姻数と離婚件数
令和2年の婚姻件数は約52万組。離婚件数は約19万組です。
こうしてみると、数が多く「やっぱり三組に一組の夫婦は離婚しているんだな」と思われるかもしれませんが、そうではありません。なぜなら、婚姻件数が年々減ってきているからです。
また、離婚件数も減少傾向にあり、平成14年以来ずっと減少し続けています。
婚姻の数が近年になり減ってきているために、離婚の割合が大きく見えているだけなのです。そのため、実態としては、三組に一組の夫婦が離婚している、というは少し大げさだと言えるでしょう。
離婚率の高い都道府県ランキングトップ3
次に、離婚率の高い都道府県はどこか、確認していきましょう。
人口1000人につき、全国平均の離婚率は、1.57です。
第2位 宮崎 1.79
第3位 福岡 1.77
驚くべきことに、おおらかだと思われがちな、沖縄がぶっちぎりで一位の離婚率を誇っています。
なぜこんなことが起こるのでしょうか。もっとも大きな原因は、その賃金の安さです。
沖縄は美しい自然を誇り、リゾートとして人気が高い土地です。
都会から癒しを求めて移住を希望する人も少なくありません。
ですが、移住希望者の多くは数年バカンスを楽しんだ後、本土に帰ってくることが多いのです。
なぜなら、沖縄には仕事がなく、あったとしても賃金が本土に比べるとかなり低いからです。
結婚は、好きな人同士がするもの、という認識が現代ではありますが、そもそもは家と家とを経済的に結びつけるものでした。
愛があっても、お金がなければ、結婚というのは続けていくことがやはり難しいものなのでしょう。
宮崎も、賃金の安さという点で、沖縄ほどではないにしても、やはり生活していくのに支障がでる仕事も多い土地です。
では、三位の福岡はどうでしょうか。
福岡は都会で、たくさん仕事があると思われるでしょう。実際に、福岡にはたくさんの仕事があります。ですが、同時に失業者が多い土地でもあります。
完全失業率のランキングでは、福岡は上位に入っていますおり、やはり失業したことによって離婚を余儀なくされることが多いようです。
これらの統計から明らかなことは、失業率が高い、または賃金が安い都道府県は、やはり離婚率が高くなってしまう、ということです。
離婚率の最も低い都道府県は?
では逆に、離婚率が低い県はどこになるでしょうか。
第2位 富山 1.22
第3位 秋田 1.27
いかがでしょうか。
共通点としては、県内の人口が比較的少なく、都会ではないという点。
また、自然豊かな場所が多い県であることが挙げられます。
良い面として考えられるのは、出会いが少ないため、浮気などもなく、離婚の原因が発生しにくい、という点が挙げられるでしょう。
また、田舎で地域の結びつきが強いため、簡単に離婚できない、という面もありそうです。これは良い点でもあり、悪い点でもあると言えるでしょう。
結婚は続ければいいというものではありません。たとえばDVやモラハラなどの暴力が家庭内で行われた場合、即離婚すべきでしょう。ですが、田舎で、離婚したら肩身が狭い環境にいる場合は、簡単には離婚できません。
また、田舎には仕事がないため、高齢で専業主婦の場合、「離婚したら生活がたちゆかなくなる」といったケースも少なくありません。数字上は離婚率が低く、平和な県に見えますが、実際には我慢しながら婚姻を続けている夫婦もいるのではないかと推察されます。
婚姻を継続するために大切な要素とは
今回の令和2年の調査から明らかなことは、失業や貧困は、離婚の最大の原因になり得るということです。
一人で生活するよりも、二人で生活している方が圧倒的に生活コストは下がります。
ですから、合理的に考えたら、失業したり貧困にあえいでいるときこそ、パートナーが必要な場面だと言えるでしょう。
ですが、現実には、貧困や失業時にお互いを支え合っていこうと考える夫婦ばかりではないことが統計からは明らかになっています。
婚姻を継続していくためには、お互いを思いやっていく気持ちが大切です。
また同時に、経済的に相手に負担をかけないように、スキルを磨き、適切な仕事を探すことも重要なようです。
近年、日本でも離婚は珍しいことではなくなりつつまります。
離婚しても、肩身の狭い思いをすることはあまりありませんし、再婚も難しくはありません。
ですが、やはり一度結婚したからには、その人とできれば一生添い遂げたいとものです。そのためには、辛いときでも、お互いを支え合っていく、という覚悟が必要になってくるのでしょう。