ストーカーやその他の犯罪に人探し調査が利用されないために探偵がやるべきこと

ストーカーから人探しの依頼？探偵事務所が引き受けない理由とは

探偵事務所は、人探しや浮気調査などを行っていることはご存知でしょう。
大抵は、いなくなった大切な人を探すために、適切に利用されています。ですが、中には、ストーカーが自分の利益のために、逃げ惑う対象者を探すように依頼する場合も考えられます。

そういった場合、探偵は依頼を引き受けるのでしょうか？
今回は、「探偵事務所がストーカーからの依頼を引き受けるか否か」について解説していきます。

ストーカーが探偵事務所を利用できるのでは…と不安に感じている方はぜひチェックしてみてください。



結論から申し上げると、法律的には、探偵事務所はストーカーからの依頼を引き受けてはいけないことになっています。

探偵業は、

• 他人から依頼を受け、特定の人の所在や行動についての情報を集めること
• 調査対象者の情報を集めることを目的とした聞き込み、張り込み、尾行などを行うこと
• 調査によって知り得た情報を依頼者に詳しく報告すること

が法律で認められています。

ただし、「調査によって、調査対象者の平穏を害したり、個人の権利や利益を侵害することがないようにしなければならない」とも定められているのです。

ストーカーからストーカー対象者を探すように依頼され、ストーカーに報告する、などということは、調査対象者の平穏を著しく害する行為です。ですから、もちろん、探偵事務所はストーカーからの依頼を受けることは禁じられているというわけです。

ですが、ストーカーが依頼の理由を、「私はストーカーなので」と正直に言うわけではありません。ですから、探偵事務所は、依頼者が、ストーカーであるか否か、見極めて依頼を受けなければならないのです。



探偵事務所が、依頼者がストーカーであるか否かを確認する必要があるため、確認が甘かった場合、探偵事務所がストーカーからの人探し依頼を受けてしまう事例も残念ながらあります。

例えば、あるストーカー殺陣事件では、犯人が事件を起こす直前に探偵事務所へ訪れ、被害女性の所在を調べて欲しいと探偵に調査依頼を出しています。
その犯人からの依頼を受けた探偵は、被害女性の所在を調べた結果を犯人に報告しています。

こういったことが再びおこらないよう、多くの探偵事務所は、その人探しがストーカーからの依頼か否か、を判断するため、依頼を受けた段階で詳しく聞き取りをしています。




ストーカーからの人探し依頼を避ける方法は2つあります。

探偵事務所がストーカーからの人探し依頼を避ける方法�@依頼内容に不審な点がないか確認する

人探しをしていほしい、と頼まれ、それが「異性」であった場合、探偵はストーカーである可能性を考慮して話を聞きます。依頼者と調査対象者の関係を語っているとき、不審な点はないか、矛盾は無いかを確認します。

何か少しでも依頼者の話に矛盾がでてきたら、トラブル防止のために、やんわりと依頼を断ります。

探偵事務所がストーカーからの人探し依頼を避ける方法�A恋愛関係にあるか確認する
異性の人探しを依頼された場合、さりげなく恋愛感情があるかどうかを確認します。そして、二人の関係性を確認するなかで、「普通の恋人同士ではなさそう」「既にわかれていてい未練を持っている」などが判明すると、ストーカーを疑い依頼を断ります。
上記のような方法を実行するには、経験と勘が必要となります。慣れない探偵であれば、ストーカーだと気が付かずに依頼を受けてしまう可能性もあります。
実は、探偵がストーカーからの依頼を100%見抜くことはできません。
「依頼者が怪しいと思ったら、依頼者の身元を調査すればいいじゃん！」と思われるかもしれませんが、それはできないのです。

なぜなら、探偵業法では、「依頼者が指定した調査対象者しか調査できない」と決められおり、調査依頼者の調査はできないからです。



探偵は、依頼者の身元を調査する権限を持っていません。
ですから、人探しを依頼してきた依頼者がストーカーであるか否かは、長年の勘と、きちんとヒアリングすることで、ある程度見破ることはできても、確実に知る方法はないというのが現状なのです。探偵はストーカーからの依頼を受けてはならないことに法律上なっていますが、ストーカーだと気が付かずに依頼を受けてしまう可能性は、残念ながら依然としてあるということを認識しておきましょう。

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